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2011年2月 7日 (月)

NCロードスター 富士チャンピオンレースカー試乗

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2月7日(月)富士スピードウェイにおいて、マツダロードスターNC1の富士チャンピオンレースカーのデモカー試乗会が行われ、参加してきた。

これから富士N0参戦を検討されている方には重要な内容かと思い、

徹底研究につき、ちょっと長文・・・

<概要>
N0(エヌゼロ)規定のナンバー付きレースカーで行われるワンメイクレース。富士スピードウェイで行われ、今年で9年目になる。NA、NBで盛況に行われているこのレースは、最高速180km/hを超える高速バトルが出来るレースとしてファンも多い。
2010年からこのレースにNCクラスが追加された。写真のNC1(前期型)とNC2(後期型)は基本を同じくするもののエンジンに関してはレブリミットが500回転引き上げられ、7500回転となっている。
この性能差を埋めるため、純正コンピュータの書換えをドゥエンジニアリングで行い、イコールコンディションで管理することで、NC2とのパワー差などハンディキャップをなくそうと開発したというのだ!
今回準備されたマシンは、そのチューンドコンピュータ仕様搭載のNC1ロードスター 6MT車(富士は5MT、6MT共に出場可能)。認定部品となるアラゴスタ車高調サスキットとクスコ製1.5ウェイ機械式LSDも装着されていた。

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<試乗インプレッション>
「自信作のコンピュータが出来たから、エンジンを中心にインプレッションして欲しい」とドゥエンジニアリングの田知本氏からのお誘いを受けて、デモカーに試乗したが、その仕上がりは素晴らしいものだった。
6MT車では3速の低回転でクリアしなくてはならないコーナーが多いが、そこでのトルクもしっかり出ていて、ギヤ比が合う5MT車へのハンディが感じられなかった。4000回転以上、7500回転まで実に素直にしっかりとエンジンが伸びていく感じだった。
とてもパワフルかというとそうではないが、この滑らかさはまるでNC2エンジンのようだった。
ホームストレートで4速で7500回転まで引っ張り、5速にシフトアップすると6400回転までドロップするが、その後のクルマを前に押し出すパワー感、レブまでの伸び感はNC2を上回るのではないかとすら感じた。
通常NCのエンジンは、6500回転までは気持ち良く吹け上がるが、最後の500回転、1000回転はやや鈍る。しかし、このエンジンはレブリミットまで、スムーズな吹け上がりを見せた。特にNC1では油圧の低下からか振動が大きくなり、サーキットでの連続使用がエンジンに負担になっているフィールがあったが、このエンジンはその傾向が極めて少なかった。
そのあたり、開発担当者に聞いてみたところ、「開発にかなり苦労しました。よくわかっていただけましたね。ただ単にレブリミットを上げ、点火時期や燃調を合わせたものではないのです。バルブタイミングの制御、オイルプレッシャーが低下しないようになども考慮しながら、セッティングをしていきました。ですから、NC2の性能に合わせるという目的を達成した上で、レースなど過酷な使用条件下でのエンジンの耐久性を上げ、安心してスポーツ走行できるようにしているんです。燃費も少しですが良くなっているんです。」と説明してくれた。
クルマのことを総合的に理解しているエンジニアがいるからこそ出来たコンピュータチューンと言えるだろう。このワンメイクレース用コンピュータの他、レースに出場しない人にはさらにパワーアップできるバージョンも開発してリリースしていくとのことなので楽しみだ。

今回、エンジンのチェックのための走行だったが、シャシーセッティングについても触れておきたい。
アラゴスタ車高調サスキットは乗り心地を考慮したものでよりハードなスプリングも用意しているということだったが、現在のセッティングでもNR-A標準のビルシュタインダンパーよりハードで、とてもコントロール性が高くなっていた。ワンメイクの横浜ADVANタイヤとのマッチングも良く取れている。
高速コーナー、そして後半のテクニカルセクションでも安定していながら、コーナーでターンインの姿勢がとても作り出しやすかった。100Rでの安定性は初心者にとっても頼もしいだろう。それでいて最終コーナーのような曖昧で難しい荷重移動もしっかりドライバーの意志どおりに動くあたりは、セッティングが熟成の域に達している証拠だ。
この自由自在の走りにはクスコ製1.5ウェイ機械式LSDも寄与している。1.5ウェイは構造的には2ウェイでありながら、コーナー入口でのLSDの効きを控えめにしているものと考えればよいだろうか。
アクセルOFF時の素直な特性によって、後半テクニカルセクションが楽になっている。一方、100Rのように不安定な高速コーナーでもアクセルON状態であれば2ウェイLSDと同じ安定性が手に入っている。このあたりのセッティングも理想と現実がずれることもあるが、今回の車両は実に上手くセッティングされていた。

NR-A標準仕様でも充分な走行性能があると思っていたが、この良いシャシーセットに乗ると、これも必要という意見も理解できた。富士スピードウェイという高速コースで『レース』を行うということは他のショートサーキットと比較すると正直なところ危険度も上がる。この程度、レースカーに安定性、安全性を確保するためのチューニングを施すことは必要なのかもしれない。

また今年からロールバーは認定部品かマツダスピード製ロールバーにサイドバーを追加したものを推奨することとなった。バケットシートも公認のものを装着しなくてはならないなど、レギュレーションに変更があるので、このレースに関する詳細はこちらに問い合わせて欲しい。

関連情報URL:http://www.dma-race.com/

富士チャンピオンレースにNCクラスが本格導入され、動き出したことはとても良いことだ。ナンバー付きレースカーでライトウェイトFR車はロードスターだけだ。このモータースポーツ入門に適したマシンを活用して、もっと全国的に盛り上がっていって欲しい。

今回のN0マシン試乗に関することやモータースポーツへの参加のための相談や悩みがある方は、deki@d-technique.co.jp までメールをいただければ、なるべくお役に立ちたいと思っていますのでご遠慮なく、ご連絡ください。

自動車研究家/レーシングドライバー 出来利弘

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