« ENGINE誌 1月号にスターマツダ最終戦のレポート | トップページ | 2009年 全米スターマツダ参戦、DTRを結成 ディーテクニック物語12 »

2009年12月30日 (水)

NC2 ロードスターマイナーチェンジ研究24 鍛造クランクシャフト

Img_0215_2 NC2ロードスターに新採用された鍛造クランクシャフトがこれだsign01

レブリミットを500回転上げて、7500rpmを可能にするために新たに採用された鍛造クランクシャフト。エンジンが高回転まで上り詰めると剛性のないクランクシャフトはしなり、エンジン全体に振動を伝えるようになってしまう。高回転域で低振動で、しかも安定してエンジンを回すためには剛性の高さが要求されるのだ。通常の鋳造品に比較して剛性が高いことで知られる鍛造クランクは、クランクシャフトの長い直列6気筒エンジンや4気筒高性能スポーツカーエンジンで使用されている。そんな鍛造クランクが、NC2ロードスター(Miata)のマニュアル車のエンジンに採用され、500回転のレブリミット引き上げを可能とし、高回転域で質の高いフィールを実現した。さらに驚いたことに低回転、中回転域でもその高バランス感覚、低振動フィールが味わえる!5000回転以下でも「鍛造クランクの上質さ」を味わうことが出来るのだ。
基本的に4気筒エンジンは6気筒エンジンに比較して、ピックアップ、レスポンスが良いというメリットがある一方、4000回転の前後で振動を発生しやすいという基本特性がある。高速巡航や街中での加速、シフトアップなど、日常で多様する回転域でロードスターの乗り味に、鍛造クランクは大きく貢献している。
現在、最先端の技術が投入された低振動の直列4気筒エンジンはとても魅力的な存在といえるだろう。

クルマ大好き研究会「ロードスター研究ブログ」として、そんな鍛造クランクを研究したくて我慢できなくなり、ついにその物体を入手してみた。

Img_0225Img_0226_2 それはまさにレーシングエンジンの技術が投入され、きちんとデザインされたものだった。デザインは軽量、レスポンスに優れたセミカウンタータイプのもので、軽快な吹け上がりが可能。車両重量の軽いロードスターにマッチングするデザインとなっている。剛性の必要なシャフトに近い部分の厚みは確保し、ウエイト部分も同じく厚い。しかしその真ん中のくびれた部分は軽量化のためにしっかりと肉抜きがされている。クランクシャフトに詳しいレーシングエンジニアにこのデザインを検証してもらったところ、「カウンターシャフトのこのくびれの部分のデザインは鋳造のクランクでは実現できない形状。ここを解ってデザインされていることは純正としてレベルが高い。セミカウンタータイプでのレース用パーツと基本的に同じ形」だという。
NC2ロードスターのエンジンの気持ち良さは、こういった積み重ねの上に絶妙のバランスで成り立っている味だ。量産品の中でも限界に挑む姿勢にマツダ技術者の拘り、ロードスターに対する愛情を感じずにはいられない。

P1000049

P1000004_2

出来利弘

« ENGINE誌 1月号にスターマツダ最終戦のレポート | トップページ | 2009年 全米スターマツダ参戦、DTRを結成 ディーテクニック物語12 »

NC マツダロードスター」カテゴリの記事

カテゴリー

無料ブログはココログ