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2009年7月14日 (火)

TD-1001R開発物語6 立花デザインのディーテクニック・ガレージ

Td_3 『ディーテクニック・ガレージのフロアをアピトンのウッドフロアにしたい!』立花さんのガレージを見せていただいてからその想いはより強くなっていきました。 その環境の中に身をおいて、どんな心理的変化が起きるのか知りたかったのです。

2003年12月21日、立花さんから一枚のFAXが届きました。それは『ディーテクニック改装案』。

古き佳きものを大切にしながらも新しい発想をどんどん取り入れる。私達の向かう方向を示すためにどうしてもウッドフロアにしたかったのです。しかし、1.5トン級のクルマを何度もジャッキアップしても大丈夫な木はこのアピトンしかなく(チークの倍くらい硬く、これしかそんなことできる木はない!)、しかし、10年前(1994年ごろ)に比較して極端に手に入りにくくなっていました。それでも「どうしてもあれにしたい!コストを抑えて頑張りたい」という私のメールに対して、立花さんは「お店の寸法を教えて欲しい」という。それを連絡した夜、FAXで、思いもよらないプレゼントが贈られてきます。

それは、『ディー・テクニック 改装案』 と書いた一枚の企画書。

私は驚き、とても感激しました。

それは私の運命を決める企画書でした。2つの意味があるものでした。
ひとつは「立花さんほどの方が私達のようなショップに、こんな緻密な企画をしかも図面入り、寸法入り、色番号まで指定して、立ててくださったこと」それに驚き、感激し、絶対に実行したいと思いました。
もうひとつは、「A4の紙一枚にこれをど説得力のある企画書が書けるのか!」でした。立花さんがこれまでどれほど頑張って企画を立てて通してきたのかを一瞬で理解することの出来るものでした。文体と自分の主張だけに偏っていた、それまでの私の企画書とは全く違うものでした。そのときの衝撃は今も忘れていません。ここに全てを載せることはできませんが、その一部を公開します。


Photo_2

私はもう大感激です。立花さんにお礼のご連絡をしました。彼はレストランのデザインなども手がけたことがあり、その店はとても流行っているのだということでした。

私はすぐに準備に取り掛かりました。周りの仲間たちは「え!こんなの出来ない。大工さんに頼んだ方がいいよ。しかもアピトンなんて今どき普通に売ってないよ。」みんなそう言いました。私はこう言いました。「出来ないとか、時間がない、売ってないとか、まだ全然なにも動いてないじゃないか。まず、すぐに動いて、努力することが大切だとオレは思う。材料を探してみて、やり方を調べてみて、それでもダメだったら立花さんに言うよ。「すみません。ここまで頑張ってやったのですが、どうしても材料が探せません。自分で出来ません。助けてください。」ってね。何もやらないうちに自分で答えを出しちゃダメだと思うんだ。好きなことをするってそういうことでしょ?」そんな生意気言ってた2004年の私でした。

いやしかし大変でした。このFAXが届いたのは12月21日の夜中です。つまり年末のとても忙しい時期に入っていました。アピトンの木など探すのは容易ではありませんでした。ホームセンターからスタートして木材屋さんを回りましたが、なかなか見つかりません。本当に取扱いが縮小していて、参りました。あっても値段がとても高い。また、自分での作業も検討し、作業を安く、しっかりやってくれそうな業者も探しましたが、なかなかいません。いてもやはりアピトンは手に入らないようです。
結局、年が明けてすぐ、立花さんに電話。努力したことと事情を話します。立花さんはすぐに知り合いの大工さんに頼んでくれて、その方はアピトンの入手方法も知っていたのです!しかも腕はトップクラス。2004年2月9日(月)に着工し約10日間で完成。信じられないほど素晴らしい仕上がりでした。結果としては、とても素人に出来るようなものではありませんでした。リフトの周りや入り口の仕上げの凄さはみなさんもご覧いただいた通りです。こうしてディーテクニックのウッドフロアは出来上がったのです。ウッドが張ってあるところにクルマが入っている例はありますが、そこでジャッキアップも出来るところはあまりみかけないのではないでしょうか。

コンクリートにビニールタイルだったフロアから、ウッドフロアになってから、みんなここで喧嘩したり、イライラしたりするような気持ちになることが、なくなったように感じました。いつも穏やかでニコニコしているそんな気がしました。自然の持つ力なのでしょうか。なにより私自身、穏やかになり、斬新な発想が次々と想い着くようになりました。ここで夜遅くまでみんなでミーティングする中で生まれてきたアイデアは数えきれません。そんなときもいつも優しい気持ちでした。ウッドフロアにして本当によかったと思います。立花さん、ありがとう!ショップ経営されていらっしゃる方で気になる方は是非、やってみてください。

企画にあるネービーブルーの壁は実際に目線が窓とパーツばかりだったので、行いませんでした。その他、事情により出来ないものもありますが、ほぼ立花さんのアイデアを再現しています。アルミサッシのシルバーからのアイボリー化はいくつか相談しましたが、「アルミは塗ってもすぐに剥げる。サッシごと交換」といわれ、延期となりました。当時のディーテクニックはドアを外さなくてはクルマの出入りが出来ず、スライドするだけでよいように、改造するつもりでした。少しずつ貯金して、やっと2008年2月にスライドだけで出入りできるアルミサッシに変更!もちろん、アイボリーのサッシとしました!そして、それに伴いデモカーも屋内展示できることに。ここまで5年もかかってしまいましたが、完成。ウッドのフロアも使い込まれ、オイルが染み込み、良い味が出てきました。

こうして完成したディーテクニックの横浜ショールーム。みんなで夢を語り、集まれる場所として大きな役割を果たしました。

出来利弘

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