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2009年6月29日 (月)

NC2 ロードスター マイナーチェンジ研究20 サスペンション

P1000028NC2はフロントのロールセンターが下げられ、 RSにはビルシュタインダンパーと17インチアルミホイールが採用されている。

P1000159 さらにオプションでBBS1ピース鍛造アルミホイールも設定されている。
今回、このRS用のビルシュタインダンパーが大きく進化している。ステアリングに対するターンインの遅れがなく、ロール感も実にスムーズ。これほど自然なステアリングフィールは、そうめったに出せるものではない。なぜこれほどに良いのか、長期テスト、研究した結果、いくつかの結論が導き出された。まず、NC2は直進性が非常に高い。しかもクイックに曲がるという相反する特性を絶妙のバランスで仕上げたクルマだ。この直進性が良いということは非常に重要で、これは基本的なボディ剛性、サスペンション剛性のバランスがしっかり取れていないと実現できないもの。非常に基本に忠実に設計されたクルマであることがわかる。これには新しいタイヤ、ブリヂストンRE050も大きな役割を果たしているといえる。このタイヤはRE-11ほどピークのグリップを狙った特性ではないものの非常にバランスの取れたタイヤで、ダンピング性能も高い。NC1.5型から採用されているがそのころからとてもよかった。今回のNC2はさらに進化したが、それはこのBSタイヤの性能の上に成立している。マイナーチェンジ前のモデルの他メーカーのタイヤもその時代としては最善のものとしていたと信じたいが、タイヤの進歩のスピードは速い。NCが出てから3年半も経ってのNC2だ!この歳月は長い。タイヤをはじめ、技術の進歩がない方がおかしい。これをほとんど同じシャシーで熟成、しかもほとんど主要スタッフが同じ中で熟成されてきた奇跡が素晴らしい。大きいメーカーにあってはなかなか出来ないことだと思う。NC2には人間味が溢れている。最高の直進性はこのタイヤにマッチングしたダンパーの適正なバンプコントロールとアライメントによるところが大きいと思う。いよいよメーカー出荷状況でのアライメントも実に高度な設定となってきた。このあたりメディア4時間耐久車両、パーティレース車テストなどからのフィードバックもあるのだろうか?ロールセンターも「下げた」のではなく、最適化が計られたのだとわかる。ステアリング操作に対するロール感、Gの立ち上がりは実に自然だ。適度なシャープさは最近の車になれた人には驚くが、NA6CEロードスターなど知っている人には懐かしく、適度なマイルドさもある。

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フロントへの荷重移動が容易になったので、ABSが入ってしまうことも少なくなった。以前のモデルでは荷重が乗らないためにブレーキングを残そうとするとまだフロント軽い状況から急に重くなりABSが入ることがよくあったがNC2はない。アクセルのオン、オフによる挙動変化も穏やかでわかり易い。NC2で突然パニックになることは考えにくい。さらに驚いたことにDSCが本当に良く出来ている!DSC解除の状況でもバランスよく、腕のある人は楽しめるが、DSCオンでもRX-8のように早めに入ってこない。来たとしてもコーナリングのためのスライドを押さえ込むことなく、適度に維持しながら、走行できる。サーキットでもまるで運転が上手くなったかのように使えるのだ!これで絶妙のアクセルの開け方を練習してからDSCを解除しても全く問題ない。そう考えるとこのDSC付きNC2で練習して、解除していくという練習ができるロードスターはドライビングテクニック上達に最適なクルマといえる。この電子制御技術の進歩も驚きだ。もちろん、一般道の安全性の高さは言うまでもない。しかし、これも基本に忠実に、基本シャシー性能を上げてきたNC2だからこそ制御が楽だったのではないかとも見れる。基本がしっかりしていないクルマはごまかしが効かないからだ。実際DSCのないモデルでも印象はほとんど変わらない。旋回が始まり、クリップに向かう段階ではダンパーのリバウンドセッティングがいかに最適であるかが良くわかる。この自然なロール制御はかなり熟練の設計者とテストドライバーのコミュニケーションがなくては生まれて来ないものだ。しっかりタイヤを使いながらも軽快なハンドリングは、私たちが目指している理想に近い。

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そして、乗り心地もよい。かなりの長距離ドライブをしても疲れを知らない。これも前後のサスペンション、ダンパーのバランスが良いため。タイヤとサスペンションのバランス、サスペンションとダンパーのバランス、そしてブッシュのバランスが絶妙、そして、前後のバランス、左右の荷重変動が起きたときの収まりも良い。ステアリングは滑らかでまるでピニオンギヤが磨かれているかのように高級なステアリングフィールがある。中立付近の遊びも絶妙。コーナーはもちろんだが、まっすぐ走っていても車線変更してもニヤニヤしてしまうスポーツカーはこのNC2くらいだ。RX-8の最新モデルと並んで、マツダのFRシャシーセットアップ技術、バランスの取り方は世界でも屈指の存在だ。


※写真はNR-A用ビルシュタイン

出来利弘

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